玄関は「お家の顔」と言われるように、お家全体を印象付けるのに非常に重要な場所です。
また、お家を出入りする際に必ず通るということもあり、リビングや洋室に比べ劣化も激しい場所になります。
そんな玄関を綺麗にしたり、お洒落に変えたりすることが出来るのがリフォームです。
ここでは玄関床をリフォームについて、様々な角度から解説したいと思います。
玄関の床は大きく分けて2種類。
「床」は目に付く面積が最も広いことから、インテリアを印象付けるのに最も重要なポイントとも言われております。
ここでは「玄関の床」について紹介したいと思います。
「玄関の床」は大きく分けると2種類に分けることが出来ます。
1つは靴を脱いだりする「土間」と呼ばれるところです。
もう1つは廊下やリビングに繋がる「フロア」と呼ばれるところです。
どちらもお家の顔となる非常に重要な場所です。
玄関土間について
まずは土間について紹介致します。
「土間の床」と聞いて多くの方がイメージされるのは「タイル」だと思います。
実際に多くのお家の土間の床にはタイルが使用されています。
タイルとは
タイルの最大のメリットといえば、その素材を活かした「メンテナンス性」です。
タイルとは粘度やその他無機質原料を成形し、高温で焼成された建築材料です。
その為、耐水性、耐汚性に非常に優れています。
玄関土間の床は、室外から土足で入る場所な為、土で汚れてしまったり、雨で濡れてしまったりする場所です。
しかしタイルの場合は汚れや水分が浸透することが無い為、簡単に汚れを落とすことが出来ます。
主にそういった理由からタイルは玄関土間の床に採用されることが多い素材となっております。
他にもメリットとして様々なデザインがあるという意匠性があります。
タイルはサイズなどの規定が無いことから、様々なサイズやデザインの商品が存在します。
ランダムな形状を組み合わせたタイルや、モザイクタイルなど、お家のインテリアに合わせて選択することが出来るというメリットがあります。
対してデメリットは衝撃に弱いという点です。
高温で焼成されているとはいえ、物を落としてしまったりという衝撃で欠けたり、割れてしまい美観を損なってしまうことがあります。
玄関土間の床にしようされるのはタイルだけではありません。
Pタイルとは
他にも使用される素材として「Pタイル」があります。
「Pタイル」とは塩化ビニル樹脂や、炭酸カルシウムなどの素材を混ぜ、薄いタイル状に成形した床材です。
「フロアタイル」や「ビニルタイル」と呼ばれることもあります。
Pタイルのメリットは、汚れに強く、対薬品性、耐水性に優れているという点です。
表面が汚れても洗浄薬剤などを使用することで表面の汚れを簡単に落とすことが出来ます。
他にもタイルに比べ安価で手に入れることが出来るという点や、施工の簡単さからDIYにも適している素材です。
また表面はプリント仕上げの為、デザインも非常に多い素材となっております。
対してデメリットは傷に弱く劣化が早いという点です。
Pタイルはタイルに比べ、表面が柔らかい素材です。
土足で歩いたりする事に対しては問題ありませんが、物を引きずったりすることで表面に簡単に傷が付いてしまうことがあります。
クッションフロアとは
次に「クッションフロア」です。
タイルやPタイルのように形成された物ではなく、塩ビ製のシートです。
Pタイルよりも安価で出に入れることができ、施工も非常に簡単というメリットがありますが、Pタイルよりも傷に弱く、物を置くことでへこんでしまったりすることがあります。
その為、賃貸物件などで採用されることが多い素材です。
「タイル」「Pタイル」「クッションフロア」が玄関土間の床に使用されることが多い素材です。
玄関フロアについて
次に玄関のフロアに使われる素材について紹介致します。
フロアに使用される素材として最も多いのは「フローリング」です。
フローリングとは
フローリングは聞き馴染みのある方も多いと思います。
フローリングは木製の床材で、木製ならではの温かみやデザインが特徴的です。
対して、耐水性が低く傷にも弱いというデメリットがあります。
フロアにはフローリングのほかに「Pタイル」や「クッションフロア」が使用されることがあります。
Pタイルやクッションフロアは、タイルの様な石目調の物だけでなく、フローリングの様な木目調のデザインの物があります。
その為、フロアにもよく使用される素材です。
まず「玄関土間」や「玄関フロア」をリフォームしようと検討した際、どんな素材を使用するのかというのを検討することをオススメします。
玄関の床をリフォームする際の注意点!
玄関土間や玄関フロアをリフォームする際、注意するべき点がいくつかありますので紹介致します。
素材の厚みに注意!
まず冒頭で紹介した、「タイル」「フローリング」「Pタイル」「クッションフロア」は厚みがバラバラです。
主にフローリングは12mm、タイルは1.0mm、Pタイルとクッションフロアは5mmという厚みに差があります。
玄関土間は玄関ドアと繋がっていますし、玄関フロアは廊下やリビングに繋がっています。
リフォームをする際、現状のクッションフロアからフローリングへ交換するといった方法を選択した場合、リビングへ繋がる室内ドアが開かなくなってしまったりすることがあります。
そういった事態にならないように素材選びをする必要があります。
他に、工法によりメリットとデメリットがあります。
玄関土間、玄関フロア問わず床をリフォームする場合、工法は2つです。
「張替え」か「上張り」です。
張替え工法
張替えとは現状の床材を剥がしてから新しい床材を張る方法で、上張りとは現状の床材の上から新しい床材を張る方法です。
「張替え」のメリットは、同じ素材なら厚みを気にしなくて良いという点です。
「タイルからタイル」や「フローリングからフローリング」といった同じ素材を使う場合、玄関ドアや室内ドアの取り合いなどを気にする事無くリフォームを行うことが出来ます。
対してデメリットは工期と費用が掛かるという点です。
現状の床材を剥がして張り替える為、場合によっては1日以上の工期が掛かることがあります。
その間、玄関の出入りが不便になってしまいます。
また現状の床材を廃棄する必要がある為、廃材処分などの費用が掛かります。
上張り工法
次に「上張り」です。
上張りのメリットは工期が短くなり、廃材処分の費用が掛からないという点です。
対してデメリットは、床の厚みが増す為、各所の取り合いが難しいという点と、素材によっては施工が出来ないことがあるという点です。
例えば、現状の玄関土間がタイルの場合、そのままクッションフロアを上張りすることは出来ません。
下地を作り直したりといった工事が必要になり、張替えよりも費用が掛かってしまうことがあります。
玄関リフォームの注意点!
他に玄関土間やフロアのリフォームで注意が必要なのは、床の工事だけで完結しない場合があるということです。
床は玄関ドアや室内ドアだけでなく様々な場所と隣り合っています。
例えば、壁や玄関収納や手すりなどです。
床を張り替えるにあたって玄関収納を脱着する必要があったり、壁紙を張り替える必要があったりします。
そういった場合、想定以上に予算が掛かってしまうことがある為、施工前にはしっかりと確認が必要です。
玄関の床をリフォームする場合の予算とは。
玄関土間やフロアをリフォームする際の費用相場を紹介します。
タイル張替えの場合・・・8~10万
Pタイルの張替えの場合・・・4~6万
クッションフロア張替えの場合・・・2~3万
フローリング張替えの場合・・・5~8万
新築よりもリフォームの需要が多くなっている昨今では、リフォーム用の床材は非常に多くの商品があります。
商品によって価格は大きく価格が変わる為、注意が必要です。
また前述したと通りリフォームは様々な想定外によって追加工事が必要になります。
しっかりと見積りを取った上でリフォームを検討するこをお勧めします。
DIYでお洒落にリフォーム!?
リフォームはリフォーム会社へ依頼するだけではありません。
昨今では自分でリフォームをするDIYも流行っています。
DIYのメリットは何といっても安価で済ませることが出来るという点です。
では玄関床はDIYによってリフォームをすることは出来るのでしょうか。
「Pタイル」と「クッションフロア」はDIYが簡単!?
玄関土間、玄関フロアは素材によっては非常に簡単にDIYをすることが出来ます。
簡単にDIYが出来る素材としては「Pタイル」と「クッションフロア」です。
タイルとフローリングのDIYが難しいのは、施工に伴って細かい下地処理や専用工具が必要だからというだけでなく、素材の加工が難しいからです。
対してPタイルとクッションフロアはカッターナイフで簡単にカットすることが出来ます。
さらに施工には専用糊のみな為、DIY向きの素材といえます。
また、DIY向きなのは素材の手に入れ易さもあります。
PタイルやクッションフロアはホームセンターやAmazon等の通販サイトで簡単に手に入れることが出来ます。
また施工にはカッターナイフ、採寸用のスケール、素材カット用の定規があれば施工が出来ます。
注意点としては、現状の床の素材がタイルやフローリングの場合です。
タイルやフローリングは剥がすために専用の工具が必要です。
さらに正しい剥がし方を行わないと、床材の下にある住宅の軸組み部分まで傷つけてしまう恐れがあります。
また、タイルとフローリングの上には、Pタイルやクッションフロアはそのまま上張りすることが出来ません、
別途下地処理が必要なため、DIYでのリフォームは難易度が高いといえます。
まとめ
玄関の床のリフォームといっても様々な素材があったり、様々な注意点が必要だということをご理解頂けたかと思います。
リフォームを行う場合、使い勝手の向上なのか、模様替えなのかといったリフォームの目的を再確認するだけでなく、現状の素材なども再確認する必要があります。
その上で、リフォーム会社へ依頼をするのか、DIYでリフォームをするのかといった方法を検討することをおすすめします。