浴室を長く使っていると、壁や床のタイルにどうしても汚れが蓄積します。気がついたときには、洗剤では落ちない頑固な汚れになっていることも珍しくありません。
本記事にたどり着いたあなたも、浴室タイルをキレイにしようと新しく張り替えを考えているのではないでしょうか。
本記事では浴室タイルの張り替えに必要な費用を具体的に解説します。費用を抑えるコツ、タイルの選び方も解説しているので参考にしてみてください。
浴室タイルの張り替え費用

浴室タイルの張り替え費用は、一般的な住宅の浴室(0.75坪)の床タイルで5万、壁タイルで10万。計15万前後が相場です。タイルの品質によっては相場より高くなることもあるので注意しましょう。
もちろん部分的な張り替えならば、相場よりも費用は安くなります。ただし、業者に張り替えを依頼した場合、どうしても人件費が必要です。張り替え面積によっては、全面張り替えと変わらない見積もりになります。
費用に差がなければ、全面張り替えの方が無難といえるでしょう。
浴室タイルはDIYで張り替え可能?

浴室タイルはDIYで張り替えをすることは難しいです。タイルは水回り設備のため、素人が施工すれば水漏れなどのトラブルが起きます。修理となれば余計な出費がかさむため、最初から業者に依頼したほうがいいでしょう。
とくに壁のタイルをDIYではがすとなれば、家の強度に影響が出ることもあります。タイルを固定する下地塗りは、プロでもなかなかに難しい作業。誤った処置を施せば、浴室全体に改装が必要になることもあります。生半可な知識では施工が行えません。
リスク回避、仕上がりのクオリティを考えるならプロに依頼したほうが安心です。
浴室タイルを選ぶ基準

新しく貼るタイルは以前よりも機能面に優れたものを選んだほうがいいです。ちょっとした違いが普段の手入れを大きく変えます。
以下では、浴室タイルの具体的な選び方を解説していきます。
汚れ防止コーティングがあるもの
浴室タイルには、汚れ防止コーティングが施されているタイプを選びましょう。汚れ防止コーティングがあれば、カビや雑菌の繁殖を防いでくれます。浴室のタイルでは必須の機能です。
汚れ防止コーティングがあれば、普段の掃除が格段にラクになるでしょう。必死に磨いていたカビ汚れも、軽いふき掃除で終わるようになります。
浴室タイルは必ず汚れ防止コーティングがあるものを選んでください。
タイルの目は大きいほうがいい
新しく貼るタイルの目はなるべく大きいものを選びましょう。目が小さなものは溝に汚れが溜まりやすいです。なるべく目が大きいほうが、汚れが繁殖しやすい箇所を減らすことができます。
ただ、目が大きすぎると、今度は滑りやすいデメリットも。家族に足腰が弱い人がいる場合は、転倒防止用の手すりも一緒に設置する必要があります。床タイルだけ目が細かいものを選ぶ手もあるでしょう。
予算や家族の都合に合わせて工夫してみてください。
寒冷地は凍結防止タイルを選ぼう
地域によっては凍結防止タイルを選ぶ必要があります。とくに冬場の冷え込みが激しい東北や北海道にお住まいの人は、凍結防止機能が必須です。普通のタイルでは水滴が凍結して滑りやすくなったり、タイル自体が割れたりしてしまいます。
できれば寒冷地にお住まいの人は、地元の工務店でおすすめのタイルを聞いてみましょう。地元に根付いた業者であれば、地域の気候にあった素材を豊富に取り揃えています。お得な商品が入手できることもあるので、要チェックです。
専門家居の意見を参考に、安全安心のタイルを選んでみてください。
色はホワイトかブルー系がおすすめ
タイルの色はホワイト系がおすすめです。ついオシャレな浴室するためにカラフルなタイルを選ぶ人もいますが、使い勝手悪いです。とくに暗いカラーのタイルは汚れが見えにくくなります。
ホワイト系のタイルであれば、カビや汚れが付着したときにすぐにわかるので掃除がラクです。磨き残しもなくなることでしょう。
ホワイト系のタイルは清潔なイメージも強いので、こだわりがなければ迷わず選んでみてください。どうしてもカラータイルにしたいときは、薄い青といった汚れがわかりやすいものを選びましょう。
肌触りのいい素材を選ぶ
浴室タイルは肌触りも重視して選びましょう。浴室は基本的に裸足で入ることがほとんど。好みの触り心地の素材を選んだほうが快適に入浴できます。
たとえば、磁器素材のタイルはザラザラした商品が多いです。陶器素材のタイルはツルツルした表面になっています。素材によって硬さが違うのも忘れてはいけません。
身近なホームセンターなどに行けば、タイルの見本を置いてあるので実際に触って確認することができます。できれば、事前に好みの素材を探しておくと、業者と打ち合わせをするときもスムーズです。
浴室タイルの張り替え費用を抑えるコツ

記事を読んでいる人は、できれば安い費用で浴室タイルを張り替えたいと考えていることでしょう。以下では、タイルの張り替え費用を抑えるコツを紹介するので参考にしてみてください。
浴室クリーニングを依頼する
タイルが汚れているだけなら、業者に浴室クリーニングを依頼するのも手です。自分では落とせないと思っていた汚れも、専門的な清掃なら落ちることがあります。ほぼ新品に近い状態に戻すことも夢ではありません。
浴室クリーニングの費用は15,000~20,000円ほどが相場。タイルを新品に張り替えるよりも、かなり安く済みます。清掃時間も3時間前後で終わるので、当日から入浴可能です。
費用をかけずに浴室をキレイにしたい人は、プロによるクリーニングを検討してみてください。
軽い傷ならDIYで補修可能
タイルが軽く傷ついている程度なら、DIYでも補修が行えます。市販の補修剤を傷に塗るだけなので、初心者でもカンタンに作業が行えるでしょう。
ただし、ホームセンターなどで売られている補修剤は色に限りがあります。自宅の浴室タイルには馴染まないといったことが珍しくありません。機能には問題がなくとも、見栄えが悪くなります。
また、傷の範囲が広いときは、初心者ではうまく補修できないこともあるので注意してください。仕上がりのクオリティを求めるなら、無難にプロに依頼したほうがいいでしょう。
バスパネルを貼る
タイル素材にこだわらない人はバスパネルを貼るのもおすすめです。バスパネルとは浴室用の化粧板のこと。浴室タイルの上から直接貼ることができるため、浴室リフォームでは人気です。
バスパネルを貼れば、タイル貼りの浴室もユニットバスのような雰囲気になります。カラーも豊富で、素材によってはオシャレな内装に仕上げることも可能です。慣れている人であればDIYで施工することもできます。
タイルの張り替えを検討している人は、バスパネルについてもチェックしてみてください。
浴室タイルの汚れを防止する方法

浴室タイルを張り替えた後は、清潔感を維持するために普段の手入れが重要となります。以下では、浴室タイルの汚れを防止する方法をわかりやすく解説していきます。
入浴後に換気を行う
入浴後はなるべく換気をして湿気を逃がしましょう。湿気はタイルにカビが生じる主な原因。入浴後は室内に湯気が充満しているため、放置したままだとすぐにカビが繁殖します。
注意点は浴室の換気扇だけに頼らないこと。換気扇だけでは完全に湿気を逃すことはできません。できれば、窓や扉を開放して換気を行ってください。同時に浴室内に乾いたタオルを干すと、湿気を吸収してくれます。
少し手間ですが、汚れてから掃除するよりもラクなので、忘れずに習慣にしてみてください。
入浴後に水分を取り除く
入浴後はできれば、直接水分を取り除いてください。水分は湿気以上にカビの原因となります。濡れた壁、床をタオルで軽くふきましょう。
とくに賃貸などで浴室に窓がないときは、換気扇だけでは限界があるので重要な手入れです。ユニットバスの場合、洗面台の下が濡れたままになりやすいので、意識的にふいてください。
手入れが面倒なときは、床面に珪藻土のバスマットを置くと、ある程度水分を吸収してくれるのでおすすめです。
定期的に熱湯をかける
浴室の壁、床のタイルには定期的に熱湯をかけてください。カビは高温に弱いという特徴があります。熱湯をかければ、未然にカビの繁殖を防ぐことが可能です。
お湯をかける目安は週に1回程度。シャワーの温度を60度にして壁と床を洗い流すだけです。シャワーでお湯をかけにくい場所は、カビ防止スプレーで殺菌してください。無理をすると火傷の危険性があるため、注意しましょう。
お湯をかけたあとは、もちろん水分を残さないように換気とふき取りを徹底してください。
ボトルをこまめに洗う
浴室に常備してあるボディソープ、シャンプーのボトルはこまめに洗うようにしましょう。ボトルは動かさないままでいると、底の部分に水分が溜まります。気がついたときにはヌメリ、カビが生じているので注意してください。
できれば、毎使用ごとに軽く水で洗い流し、壁や床と一緒にふきましょう。とくに中身がこぼれて付着している状態の放置は禁物。固形化して落ちにくくなります。
もし、ボトルを洗うのが面倒なときはフックを使うのがおすすめです。100円ショップなどで手に入る浴室用フックを使えば、ボトルを吊るしておくことができます。底面に汚れが付着しづらくなるので、試してみてください。
浴室タイルをキレイにして快適な入浴を

浴室タイルの張り替えについて解説してきました。一般的な浴室でタイルを張り替えるには15万ほどの予算があれば安心です。記事内で紹介したコツを試せば、費用を抑えることもできます。
もし、タイルを張り替えたときは、日ごろから手入れをするよう心がけてください。タイルの寿命を延ばすほか、清潔な浴室を維持することにもつながります。