壁紙・クロス

珪藻土クロスの特徴!メリット・デメリットの解説

珪藻土はコースターやバスマットだけではなく、住宅の内装材として用いられます。ただ、その代わりとして珪藻土クロスというものも登場しており、どっちが良いのか悩んでいる方もいることでしょう。

そこで今回は、珪藻土と珪藻土クロスのメリット・デメリットや手入れ方法などについて紹介します。どちらも良いところと悪いところがあるため、双方しっかり読んだ上で判断してみてください。

珪藻土のメリット

珪藻の殻の堆積物である珪藻土は、日本では20年以上前から壁材として使われてきました。そんな珪藻土には、一体どのようなメリットがあるのでしょうか。

調湿作用がある

珪藻土には、部屋の湿度に合わせて湿気を吸収・放出できる調湿作用を持っています。日本は季節に応じて湿度の変化があり、夏になれば蒸し暑くなって冬になれば空気が乾燥します。珪藻土はその湿度に応じて対応してくれることから、呼吸する壁とも呼ばれています。

脱臭・消臭効果あり

調湿作用だけではなく、脱臭・消臭効果もあります。そのため、ペットを飼っている方にもすすめ。犬や猫を飼っていると、どうしても臭いが部屋の中に充満してしまい、動物嫌いな方だと部屋の中へ入れません。しかし、脱臭・消臭効果がある珪藻土であれば、そのような臭いを軽減してくれます。

なお、珪藻土は脱臭・消臭効果や上記で紹介した調湿作用などを持っていることともあって、バスマットやコースターなどにも使われています。

カラーが豊富

おしゃれな部屋にしたい方にとっては、カラーバリエーションが豊富だと嬉しいですよね。珪藻土の場合はさまざまな色が揃っているため、理想的な色を見つけられるでしょう。内装材を探しているのであれば、部屋の雰囲気や好みに合わせて色を選んでみてください。

自然素材

珪藻土は自然素材の内装材であり、そのようなものを探している方にはぴったりです。

火に強い

珪藻土は火に強いというメリットもあり、その強さから七輪や断熱レンガとしても活用されていました。実際、融点は1250度もあります。

珪藻土のデメリット

調湿作用や脱臭・消臭効果など、珪藻土にはさまざまなメリットがあります。しかし、その一方でデメリットがあることも忘れてはいけません。後悔しない内装材を選ぶためにも、デメリットもチェックしておきましょう。

粉が付着しやすい

珪藻土の表面はザラザラとしており、それが魅力的と思う方もいます。しかし、触ることで粉が付着してしまう恐れがあり、せっかくの洋服が汚れてしまうかもしれません。もし珪藻土を使うのであれば、むやみに触らないようにしましょう。

材料次第で効果が弱まる可能性がある

珪藻土には、確かに調湿作用や脱臭・消臭効果などがあります。しかし、どんな凝固剤を使うかによって効果が左右されてしまいます。

そもそも、珪藻土は壁に塗ったら勝手に固まってくれるものではありません。そのために凝固剤を使いますが、ここで合成樹脂を使ってしまうとせっかくの珪藻土の効果が弱まる恐れがあります。そうならないためにも、自然素材の凝固剤を使ってもらいましょう。

シミができやすい

珪藻土は吸水性が高いが故に、色の付いたものをこぼしてしまうとシミができてしまう可能性があります。ビニールクロスであればサッと拭けばOKですが、珪藻土の場合は難しいです。

左官職人の技術に左右されやすい

珪藻土や漆喰のような塗り壁は、どうしても左官職人の技術に左右されてしまいます。その上に費用もかかることから、コストを抑えたい方には向いていません。安くて珪藻土の雰囲気を演出したいのであれば、以下で紹介する珪藻土クロスを検討してみましょう。

珪藻土クロスのメリット

珪藻土に近い雰囲気を出せるものとして、珪藻土クロスがあります。こちらも珪藻土同様に、メリット・デメリットを紹介します。

ビニール感が少ない

珪藻土クロスはビニールクロスのようなビニール感が少なく、塗り壁らしい落ち着いた奮起を演出できます。無駄な光沢も少ないことから、ゆっくりとした時間を過ごせるでしょう。

珪藻土よりもリーズナブル

珪藻土は珪藻土クロスよりもコストを抑えられることから、「珪藻土にするのは費用的にちょっと…」という方に向いています。ただし、一般的なビニールクロスと比べれば少し高めです。

珪藻土クロスのデメリット

珪藻土黒氏には、ビニール感が少ないことやリーズナブルであることがメリットとして挙げられます。では、デメリットはどうなのでしょうか。

職人の技に左右されやすい

こちらも職人の技に左右されやすいです。「貼るだけなのでは?」と思うかもしれませんが、珪藻土クロスはジョイント部が少し目立ちやすいもの。そのことから、自然に見せるための技術が求められます。

調湿作用はイマイチ

あくまで珪藻土”クロス“であることから、本物の珪藻土のような調湿作用は持っていません。あまり期待できるような効果ではないため、機能性を求めるなら本物の珪藻土を選びましょう。

脱臭・消臭効果も残念ながら…

本物の珪藻土ではないからこそ、脱臭・消臭効果の効果も期待できません。確かにリーズナブルですが、本物の珪藻土と外見だけが似ているだけで機能性までは似ていません。、クロスであることを理解した上で採用しましょう。

珪藻土は幅広い部屋で使える!

珪藻土はどんな部屋にも使えるものであり、目的に応じて珪藻土を選んでみるのもおすすめです。

脱臭・消臭効果ならキッチンやトイレに

キッチンやトイレは、どうしても臭いが出てしまう部屋。臭いが残ったままだと、気持ちよく過ごせないでしょう。珪藻土であれば脱臭・消臭効果があるおかげで、いやな臭いが残りにくいです。

湿気対策なら玄関や物置、寝室に

玄関や物置はジメジメしやすい場所であり、特に物置の場合は湿気によって保管している物に悪影響を及ぼしてしまうかもしれません。こんな場合でも調湿作用を使うことで適度な湿度に保ってくれます。

また、快適な睡眠を取る上で寝室の壁に珪藻土を採用するのもおすすめ。湿気や乾燥は、時によって体調不良を引き起こすこともあります。珪藻土の壁であれば、程よい湿度を保てるため快適な睡眠をとることができます。

珪藻土・珪藻土クロスの費用

どんな方であれば、やっぱりどのくらいかかるのか気になることでしょう。珪藻土の場合、施工費が1平方メートルあたり2,800〜4,000円かかってしまいます。場合によっては、10,000円ほどかかるケースもあります。

一方の珪藻土クロスは、1平方メートルあたり1,200〜1,500円。メリットとして上げたように、珪藻土クロスは珪藻土よりもコストを抑えられます。その差も大きいことから、リーズナブルさを求める方にとっては、やはり珪藻土クロスのほうが良いと思うかもしれません。

珪藻土・珪藻土クロスのお手入れ方法

せっかく内装してもらったら、できる限り綺麗に保ちたいですよね。そこで、珪藻土・珪藻土クロスのお手入れ方法についても紹介します。

擦り跡や擦り傷は消しゴムで

擦り跡や擦り傷を見つけた場合は、消しゴムを使いましょう。優しく掃除することで、綺麗になります。なお、消しゴムは普通のもので大丈夫であり、ゴシゴシこすってしまうと反対に傷つけてしまいます。

ホコリはほうきやはたきを使おう

ホコリに関しては、ほうきやはたきを使ってフワッと落とすイメージで掃除しましょう。もし力強くやってしまうと、表面のザラザラ感が取れてしまいます。

深い傷はヤスリを使おう

状況によっては、深い傷を付けてしまったというケースもありえるでしょう。この場合は、ヤスリを使います。細かいヤスリを使って慎重にかけることで、深い傷も段々と消えていきます。

水で拭くのは禁止!

ついつい汚れがあると、水で拭きたくなるかもしれません。しかし、珪藻土を水で拭くのはNG行為。水拭きすることで汚れが珪藻土に染み込んでしまい、シミの原因につながってしまいます。

カビやヒビへの対処法

カビやヒビといった問題は無理に自分たちで解決しようとせず、業者に相談しましょう。そのようなケースは塗り直して補修する流れが多いですが、再度同じ場所でトラブルが起きることも。こればっかりは塗り壁特有の問題であり、やむを得ないことと考えましょう。

業者はどう選べばいい?

最後に、業者の選び方について紹介します。これから検討する方は、ぜひこちらも読んでみてください。

難しい施工だからこそ実績を重視

上記で述べたように、珪藻土・珪藻土クロスはどちらも技術が問われます。だからこそ、業者を探す際は実績を重視しましょう。業者によっては、過去の施工を写真や映像で見せてくれるかもしれません。もしそうであれば、具体的にどのような流れで進められるのかイメージしやすくなるでしょう。

ネットの情報だけに頼らない

信頼できる業者を見つけるためにも、直接会って話し合いましょう。ネットの情報は良いことばかりで、どうしても多方面的に判断できません。直接会うことでネットには書かれていない情報を教えてもらえる場合もあります。面倒と思うかもしれませんが、お金がかかることだからこそ、きちんと情報収集しましょう。

見積もりは忘れずに行おう

具体的に費用は、業者によって異なります。だからこそ、複数の業者に見積もってもらい、費用の比較をしてみましょう。もし上記で紹介した相場よりも高すぎたり安すぎたりする場合は、悪徳業者である可能性があって注意が必要です。できる限り相場に近い業者を見つけるようにしましょう。

メリット・デメリットを考えた上での導入を

今回は、珪藻土・珪藻土クロスのメリット・デメリットや費用などについて紹介しました。どちらもメリット・デメリットがそれぞれ大きいことだからこそ、すぐに判断するのは難しいでしょう。だからこそ、この記事を含めしっかりと情報を集めた上で、どうするか判断してみてください。