外壁のメンテナンスは、外壁表面や内部の状態によって工事内容が変わるため、素人にはわかりにくいのが実情です。
また、外壁は使われている素材によっても耐用年数が異なるため、メンテナンス時期も様々です。
そこで今回は、わかりにくい外壁のメンテナンス時期やメンテナンス方法を解説するとともに、工事内容や業者の適切な選び方についても詳しく解説していきます。
これから外壁のメンテナンスをしようと考えている方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
外壁メンテナンスについて
まずは、外壁のメンテナンスの基本的な知識を知っておきましょう。必要性やタイミング、行わなかったときのリスクなどさまざまなことを解説します。
外壁のメンテナンスの必要性
外壁のメンテナンスは、紫外線や雨などの外からの影響から家を保護すること、家の美観を保つことなどから行う必要があります。
また、部分的なダメージを補修するためにも行い、こまめにメンテナンスを行うことで家の寿命を延ばすことができます。
外壁のメンテナンスは以下のようなときに行う必要があります。
- 外壁の寿命がきたとき
- 外壁にひびやめくれが発生したとき
- 雨漏りが発生したとき
- 汚れやしみが目立つようになったとき
雨漏りなどは家にいても気づきやすい症状ですが、ひびやめくれ、汚れなどは外壁を定期的にチェックしておかないと劣化が進行してしまうことがあります。メンテナンス時期を見逃さないよう、定期的なチェックが必要です。
外壁メンテナンスを行わないとどうなるのか
外壁のメンテナンスを行わないと、以下のような問題が発生します。
- 家の外観が損なわれる
- 外壁のひびやめくれから雨水が入り込んで壁や柱が腐食する
- 家の強度が下がって地震や台風への耐久性が下がる
- 家の寿命が短くなる
外壁の状態を良好に保つことは、外観を良く保つだけでなく紫外線や雨水などから家をガードする役割もあります。適切なメンテナンスで状態よく維持することが大切です。
外壁の耐用年数
外壁の耐用年数は使用する塗料の素材によって異なります。以下に主な外壁塗料の耐用年数を記載します。
- アクリル系塗料:4年から5年程度
- ウレタン系塗料:6年から7年程度
- シリコン系塗料:13年から14年程度
- フッ素系塗料:15年から18年程度
- 遮熱塗料:18年から20年程度
- 光媒体塗料:20年から25年程度
耐用年数が長くなるほど、それだけメンテナンスの頻度は少なくて済みます。耐用年数が長い塗料は初期費用が高めですが、メンテナンスが楽になることは大きなメリットと言えるでしょう。
外壁の種類
ここでは、外壁素材の特徴を説明していきます。それぞれメリットが異なりますので、ニーズに合わせて適切なものを選びましょう。
各外壁素材の特徴
外壁の種類で主なものは以下のとおりです。ここでは、使用する塗料の特徴を理解してください。
- アクリル系塗料:安価なので外壁塗装のコストを下げたい人におすすめ
- ウレタン系塗料:アクリル系塗料と比べて密着性が高く美しい仕上がりになる
- シリコン系塗料:価格と耐久性のバランスがいいため多くの建築物で使用している
- フッ素系塗料:耐用年数が長めで長期間使えるため人気がある
- 遮熱塗料:太陽熱を遮断することで外壁や屋根の表面温度を下げる効果がある
- 光媒体塗料:価格が高いが、自浄作用があり汚れにくくて手入れが楽になる
メンテナンスフリーの外壁素
塗料を使うものは、どんなものでもいつかメンテナンスが必要になります。。一方、サイディングやガルバリウム鋼板を使った外壁材は、耐用年数が長くなります。
「メンテナンスフリー」と呼ばれる素材も存在しますが、実際は完全にメンテナンスフリーな素材はありません。しかし、塗料を塗る方法よりもメンテナンスが楽になることは確かです。メンテナンスの手間をできるだけかけたくないのなら、サイディングやガルバリウム鋼板を外壁材として採用したほうが良いでしょう。
なお、レンガも外壁材として耐用年数が長いので外壁リフォームの予定がある人は覚えておくと良いでしょう。
外壁のメンテナンス方法
外壁のメンテナンス方法は、自分で行える簡易的なもの、業者に依頼する本格的なものがあります。また、防水加工などの特殊な工程が伴うメンテナンスについても説明していきます。
日常的なメンテナンス
日常的にできる外壁のメンテナンスとしては、 雨が降った後に汚れを水で流す 、 ひび割れやしみなどの不具合が無いか目視でチェックすることなどが可能です。
当然、これらのメンテナンスは小さな破損や部分的な汚れなどに限ります。大規模なメンテナンスであればプロの業者に依頼するようにしましょう。
業者によるメンテナンス
日常のメンテナンス以外にも、定期的に業者のメンテナンスを受けることが重要です。素人では判断がつかないような破損なども、プロの業者であれば早期に発見し対策してくれます。
こまめにチェックをしていれば、ひび割れが発生してから時間がたたないうちに補修でき、メンテナンス費用も最小限で済みます。面倒がらずに、業者によるメンテナンスを依頼しましょう。
防水加工などの特殊なメンテナンス
台風や大雨、地震などの天候による災害は外壁に大きなダメージを与えます。外壁の耐用年数を過ぎていなくても、大きな災害などが発生した後は水漏もれや防水処理を施しておくと安心です。
浸水は、家の内部の腐食が進み、害虫やカビなどの被害も出やすくします。一見劣化が見られなくても、内部で浸食が進んでいると、家の寿命や強度を大きく左右するため、必ずメンテナンスを行っておきましょう。
外壁のメンテナンスの流れ
ここからは、外壁メンテナンスの流れを具体的に説明していきます。工事は数日に及ぶこともあるため、 業者の選び方や工事期間・費用などを学び、計画的なスケジュールを立てましょう。
見積もり・依頼
外壁のメンテナンス工事は、業者選びが出来栄えを大きく左右します。 信頼できる業者の選び方については、以下を参考にしてください。
- 外壁のメンテナンス工事で豊富な実績を持っている
- 外壁塗装素材の種類が豊富
- 見積もりを無料で行っている
- 工事費用が良心的である
- こちらの希望工期を最大限聞いてくれる
- 利用者からの評判がいい
- 保証やアフターサービスが充実している
本契約・作業日程を組む
依頼をすると、 業者が外壁の状態を確認するために現場視察を行います。
その後、 業者から見積もりが送付され、 問題が無ければ本契約を取り交わし実際の作業日程を決めることになります。
工事
契約が終了すると、業者は現場の 必要に応じて足場を組む・メッシュシートを張るなどの準備を行ういます。
足場などの組み立てが終わると、本格的に作業に入ります。具体的には、外壁の ひび割れ部分の補修や外壁洗浄をする行い、下地・中塗り・上塗り塗装を行います。
最後に塗装状況をチェックし、工事終了となります。
外壁のメンテナンスの工期は1週間程度と見積もっておきましょう。
なお、もともとの不具合の状況や塗装の種類・天候によってはより長い期間が必要になることもあります。特に、梅雨の時期は工事が遅れることもあります。メンテナンス工事の期間は、余裕を見て計画を立てておいてください。
外壁メンテナンス業者の選び方
外壁メンテナンスは壁素材や工事の内容も様々で、依頼する業者によってメンテナンス費用が大きく異なります。そのため、複数の業者に見積もりをもらい、内容や費用について比較検討することが合理的です。
また、業者選定の際には、外壁のメンテナンスに長けた業者を選ぶ必要があります。見積もりを依頼する際、細かな条件やオプションなどについてあらかじめ聞いておきましょう。