出窓から太陽の光が射し込む、あたたかく快適な部屋。花の彩りが目に楽しく、お洒落な空間。そんな素敵な家に、憧れたことはありませんか。
ワンランク上の空間を叶える要素のひとつである出窓は、実はリフォームで設置することができます。
いくら工夫をしてもなんとなく居心地がよくならない…という場合には、思い切って出窓を設置することを検討してみてもよいかもしれません。出窓にはいくつもの嬉しい効果があり、悩みを解決できる可能性があります。
本記事では、出窓を設置するリフォームについて説明していきます。出窓の効果、デメリット、リフォーム前に検討すべきことについてもまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
出窓によって得られる効果
出窓は、家の外壁より外側に張り出しているのが特長です。そのため、出窓を設置するだけで内外の雰囲気を一気に変えることができます。
また、雰囲気の変化以外にも、さまざまなよい効果があります。リフォームでお洒落になるだけではなく、悩みも解決できたら嬉しいですよね。
出窓の効果は主に、以下の4点が挙げられます。
部屋が明るくなる
通常の窓に比べて出窓は張り出している分、ガラスの範囲が広くなります。つまり、より多くの太陽光を取り入れることができるため、部屋の中が明るくなります。
日当たりがよい部屋は居心地がよく、気分があがり、清潔感もあります。日当たりのよさは、体にもよい影響があります。人は太陽の光を浴びることで、体内で幸せホルモンとも呼ばれるセロトニンが分泌されます。
また、明るさを感じられると生活リズムがととのい、睡眠の質の向上も期待できます。なかなか外に出かけられないという方も、家の中で太陽の光を感じられるのはよいですよね。
また採光性が高まることで、日中は電気を点けなくても済む、という声も。つまり、必然的に電気代の節約に繋がるというわけです。
解放感が生まれる
通常の窓より出窓のほうがガラスの面積が増し、外を見渡しやすくなるため、解放感が生まれます。また、張り出しによって奥行きが増すことで、部屋を広く感じられます。圧迫感が減り、より快適に過ごせるようになります。
インテリアの幅が広がる
出窓は通常の窓と大きく違うのは、天板部分があることです。出窓の天板部分は、飾り棚のように使用して物を自由に置き、インテリアを存分に楽しめるスペースとなります。
写真やお気に入りの品など、飾る場所がなく困っていたものを置いて楽しめるようになるでしょう。また、敢えて棚を前に置き、奥行きをさらに作り、天板を広くするという使い方も。アレンジ次第でお洒落な空間を自在に演出できます。
実用性もある
出窓は日当たりがよいので、植物を育てることも可能。庭がなく、ガーデニングを諦めていたという場合にも、小さな花や野菜であれば、窓際で育てることが叶います。
また、設置する高さや大きさ次第では、机代わりに使うことも可能です。窓に面したカフェカウンターのように活用するのも、お洒落で味があります。
リフォームで設置するからこそ、用途に合わせることができ、日々の利便性を高めることができます。
出窓の種類
出窓とひとくちに言っても、いくつかの形の種類があります。どれもそれぞれ魅力的ですが、リフォームの際にはどのような種類があるかを知り、どれが理想に最も合うかをよく検討して決めるとよいでしょう。
台形出窓(引き違い・両袖開き)
台形出窓は、最もベーシックでシンプルな形です。その名の通り、張り出した部分が台形のものを指します。和風の家でも洋風の家でもなじみやすく、使い勝手もよい汎用的な形だと言えます。
シンプルな形はインテリアを考えるときにも比較的扱いやすいので、窓の形にはそれほどこだわりがないのであれば、おすすめだと言えます。左右の窓をスライドさせる引き違い窓、左右2枚のガラス戸を開閉する両袖開きがあります。
三角出窓(片開き)
三角出窓は、最も省スペースな形で、張り出した部分が三角形で細長くなっています。そのため、特に狭い場所に適しています。左右どちらか一方に開く、片開きの形になっています。
階段や踊り場、廊下、洗面所、トイレ、キッチンなどに設置して光を取り込むのにもよいですし、ちょっとしたインテリアスペースとして採用するのも一案です。
弓型出窓
弓型出窓は、張り出した部分が弓型で、曲線状なのが印象的です。シンプルなものとは一風変わったデザインで、上品な雰囲気があります。洋風な家によく合うタイプです。
デザインで差をつけたい、上品でお洒落な雰囲気にしたい、という場合にぴったりです。
角型出窓
角型出窓は、張り出した部分が角型です。台形型と同様、比較的標準的な形で、扱いやすいです。
トップライト出窓
トップライト出窓は、トップ部分、つまり突き出した屋根の部分もガラスになっています。上部からも光を取り入れることができるため、採光性が高まり、より明るさを感じられます。明るさを重視したいなら、このタイプがよいでしょう。
ハーフ出窓
ハーフ出窓は、張り出した部分が控えめの出窓を指します。見た目にもすっきりした印象を持たせることができるため、比較的取り入れやすい形と言えます。
奥行きが狭い分、開閉しやすいため使い勝手がよく、キッチンなどに好まれて使用されます。
出窓にはデメリットも
出窓には効果もある一方で、気をつけなければいけない点もあります。リフォームの際にはそのデメリットをきちんと把握したうえで検討することが大切です。設置する場所を工夫するなどの対策もできるので、事前に必ず確認しておきましょう。
風切り音が発生しやすい
出窓は外に張り出しているため風切り音が生じやすくなる場合があります。方角に注意したり、設置する部屋を検討したりする必要があります。
結露が発生しやすい
同様の理由で、外気の影響を受けやすいと言えます。室内外の温度差がひらいたり、空気が滞りやすくなり、湿気が高くなります。そのため、通常の窓よりも結露が発生しやすくなります。
結露は窓の寿命や木枠の腐食にも影響するため、しっかりと対策しておきたいところです。窓の種類や、設置する方角をよく考えましょう。また、掃除が楽な高さや奥行きにするというのもよいでしょう。
温度が上がりやすい
出窓は光が入りやすく、状況によっては室内の物が日焼けしてしまったり、紫外線の影響を受けたりすることがあります。また、熱気がたまりやすくなるので、暑くなるとも言えるでしょう。
設置する方角を検討したり、日よけ対策などを行いましょう。このような外気のさまざまな対策には、内窓を設置するという方法もあります。
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冬を快適に過ごすために床暖房のリフォーム事情を徹底解説防犯対策がしづらい
構造上、出窓に雨戸をつけることは難しい場合が多いです。そのため、防犯対策がしづらいという欠点があります。特に、出窓を1階に設置したい場合には特に対策を考えておく必要があるでしょう。
シャッターや面格子などをつけることは可能なので、併せて検討しておくべきです。安全性だけではなく遮熱性や防音性も高められる二重窓もおすすめです。
リフォーム時に検討したいこと
メリットとデメリットを把握したうえで、いざ実際にリフォームしようという際には、どのようなことを検討すべきでしょうか。主に、以下の3点をポイントを押さえておきましょう。
リフォーム方法
出窓をリフォームで設置する場合には、現在の窓を活かして出窓に変更することも、壁部分に出窓を新しく設置することもできます。現在の家の状況に合わせて、どちらがベストか考えてみましょう。
現在の窓を活かすほうが、日当たりなどはイメージしやすいでしょう。これ以上窓を増やすスペースがないという場合にもこの方法を採用できます。
新しく設置するほうが、当然費用はかかりますが、雰囲気をがらっと変えることができますし、効果も感じやすいでしょう。
また、種類もですが、好みに応じてカスタマイズがしやすいというのが出窓のリフォームの利点です。業者と相談のうえではありますが、ご自身が求めている形や効果を実現しやすいと言えます。
費用は出窓の種類や大きさによる
費用は設置する出窓の大きさや種類によって幅広く異なります。また、上で述べたようなリフォーム方法(取り付けか、変更か)や、その他の設備(シャッターや遮熱、ガラスの種類など)によっても変わります。
出窓を設置するリフォーム費用の相場は、20万円~50万円前後です。新しく設置する場合や種類によっては、50~100万円くらいまでかかると思っておくほうがよいです。
廃材の撤去費用等の諸費用も別途かかりますし、当然、料金は業者によっても異なりますので、慎重に見積もりを出しておくとよいでしょう。
種類や位置をよく検討する
出窓の効果を引き出し、デメリットをなるべく緩和するためには、設置する出窓の種類と位置を考慮することが重要です。
特に、設置する方角には要注意。結露などの外気の影響が起こりにくいよう、家の環境に合わせて見極め、業者とよく相談しながら決定しましょう。
適材適所に出窓を設置して快適な暮らしを
出窓を設置するリフォームにはさまざまな効果があります。ですが、きちんと検討しないと後悔してしまうことにもつながりかねません。
メリット・デメリットをきちんと把握し、ご自身の環境やニーズに合わせて種類や位置を考えることがポイントです。そうすれば、デメリットを抑えつつ効果を最大限に引き出すことも可能です。
よりよい暮らしを作れる価値ある出窓を考えてみてくださいね。