家の塗装は紫外線を受けたり雨風に毎日当たっているため、日々劣化し続けています。その結果、家の塗装は色あせたり、カビやコケなどの汚れを蓄積していってしまいます。
色あせたり、カビやコケで汚れた家の塗装を放置してしまうと家は老朽化してしまうので、ある程度のタイミングで塗り替える必要があります。ですが、家の塗り替えタイミングが早すぎるとお金が勿体ないので、いつ塗り替えるべきか知っておきたいですよね。
そこで今回は新築の家では何年後に塗り替えるべきなのか、何度か塗り替えた後はいつ塗り替えるべきなのかを説明していきます。家の塗装を塗り替えるタイミングが知りたい人はぜひ参考にしてください。
家の塗装は何年で塗り替える?
家の塗装を塗り替えるときは新築後初めての塗り替え、塗装を行ったことがある家の塗り替えのどちらかによって、何年で塗り替えるのか変わってきます。
また最適なタイミングを調べるときには、家の築年数やリフォーム歴、損傷具合などによっても変わってきてしまうのです。自分で見ただけでは分からないことも多いので塗装業者に見てもらって正確に判断してもらった方が良いでしょう。
新築後は5年程度が目安
新築後の塗装塗り替えは5年程度が目安になります。新築の家はアクリル樹脂塗料という耐用年数が一番短い塗料が使われていることが多いので、短いスパンで塗り替える必要があるのです。
家を建てるときに塗料を指定していた場合は他の塗料が使われていることがありますが、塗料を指定せずに家を建てた場合は5年を目安に考えましょう。
一度塗り替えた後は以前使った塗料の耐用年数で決める
一般的には一度家の塗装を塗り替えた後は、10年後に塗り替えれば良いとされています。ですが、10年で区切るよりも以前の塗装で使った塗装料によって塗り替えるタイミングは見極めましょう。
例えばアクリル塗料を使った場合は4~7年という耐用年数なので、この期間内に家の塗装は塗り替えるべきです。シリコン塗料は耐用年数が8~15年なので、この期間内に塗り替えたほうが良くなります。
このように使った塗料によって何年で塗り替えるべきなのかは変わってくるのです。なので家の塗装を塗り替えるか悩んでいるときは、必ず前回の塗り替えで使った塗料を調べましょう。
年数以外で家の塗装を塗り替える時期を見極める方法
何年で家の塗装を塗り替えるべきなのか説明してきましたが、ここからは年数以外で家の塗装を塗り替えるべきなのか判断する方法をご紹介していきます。何年で塗り替えるべきなのか把握した上で参考にしてください。
塗装の劣化具合
家の塗装は年数が経つにつれて劣化していきます。どのように劣化しているのか劣化症状を詳しく見ることで、家の塗装を塗り替えるタイミングが把握できるので、下記の劣化症状が出ていないか確認してみましょう。
- 0.3mm以上のひび割れ
- 色あせ
- チョーキング
- 塗膜が剥がれている
- カビ・ノリ・コケの発生
- サビの発生
家の塗装を何年で塗り替えるかは、新築や塗り替えた塗料によって変わると説明してきました。ですが、実際には住んでいる地域によっては雨が多かったり台風が良く発生したりと差が出てしまいます。
そこで何年で塗り替えるのかをある程度把握した上で、塗装の劣化具合も見ていくことで正確な時期が割り出していきましょう。上記の劣化具合が1つでも見られる場合は、塗装が劣化しているため目安の期間に届かない場合でも塗り替えたほうが良いです。
家の塗装が微妙だと感じたらプロに見てもらう
塗装の劣化具合が分かりやすく見られる場合は、自分でも塗り替えるべきだと判断しやすいでしょうが、見ても良く分からない場合はプロに相談してみましょう。
プロの場合は目視での確認だけでなく、ルーペを使って確認したり、打診棒で叩いて音で確認するため、より正確な劣化具合を把握してくれます。塗装業者の多くが塗装時期を調べるサービスを行っているので利用してみましょう。
塗装時期を調べるだけの場合は、無料で対応してくれることも多いので、無料で点検してくれる地域の業者を調べてみましょう。また、新築の場合はハウスメーカーに相談しても塗装のタイミングを教えてくれるので利用してください。
家の塗料の耐用年数
ここからは塗料1つ1つの耐用年数をご紹介していきます。現在使っている塗料が何か分かったらこの項目を参考にしてください。
アクリル系塗料
アクリル系塗料の耐用年数は4~7年程度になります。他の塗料と比べると耐久度は高くありませんがコストパフォーマンスに優れています。新築の家で使われることが多く、塗り替えのときにはほとんど使われません。
ウレタン系塗料
ウレタン系塗料の耐用年数は6~10年です。耐久度が高くコストパフォーマンスに優れた塗料で、汚れや色あせに強くなっています。
シリコン系塗料
シリコン系塗料の耐用年数は8~15年程度です。家の塗装に多く使われている塗料で、汚れや色落ちに強く、防カビ性・防藻性に優れています。コストパフォーマンスが非常に高いので人気が高い塗料です。
ラジカル系塗料
ラジカル系塗料の耐用年数はシリコン系塗料と同じく8~15年です。2012年に発売された比較的新しい塗料で耐久度も高くコストが抑えられているため人気もあります。
光触媒塗料
光触媒塗料の耐用年数は10~15年です。耐久度が高い塗料で、雨や太陽の光などを使ってキレイにする効果があります。なのでメンテナンスをしなくても良くなっていますが、塗装工事のコストが高くなりがちです。
ピュアアクリル塗料
ピュアアクリル塗料の耐用年数は12~15年になります。耐久度も高く防水性に優れているので雨の多い地域におすすめの塗料です。ですが値段が高いため塗装面積が多いとコストが高くなってしまいます。
フッ素系塗料
フッ素系塗料の耐用年数は15~20年です。耐久度に優れていて耐用年数も優れていますが、コストが高いという難点があります。商業施設やビルに使われることが多く、光沢感と防汚性も高い塗料です。
遮熱系塗料
遮熱系塗料の耐用年数も15~20年程度です。熱を反射する効果があるので、室内温度を快適な状態に保ってくれます。自治体によっては遮熱系塗料を使うときに補助が受けられることもあるので、地域によっては使われている機会が多いです。
無機系塗料
無機系塗料の耐用年数も15~20年です。耐久度も高く耐候性も高い塗料で劣化しにくくなっています。ただし、値段がかなり高額で自宅で使われる機会はあまりありません。
年数が経過した家のおすすめ塗装色
ここからは築年数が5年以上経過した家におすすめの塗装色をご紹介していきます。幅広い家に合う塗装色をご紹介していくので、塗り替えるタイミングが来ている人は参考にしてください。
ベージュ
ベージュは薄いものを選ぶと落ち着いた優しい雰囲気になりますし、濃いものを選ぶと可愛らしい雰囲気になる、非常に人気の高い塗装色です。ベージュを塗装色にする場合、付帯部もベージュにすると野暮ったく見えるので注意しましょう。
付帯部を黒や茶色にするとベージュをより引き立てられますし、暖色系を選ぶと優しいイメージが増すのでおすすめです。ただし、原色とは相性が悪いので気をつけてください。
白
白はどんな色とも合わせやすい色ですし、周囲の住宅とも調和しやすいので失敗がほとんどありません。また清潔感や高級感も出せる色なので、心機一転したいときにもピッタリです。
ただし、色あせはしにくいものの汚れは目立ちやすいので、周囲の環境によっては選びにくい可能性があります。また、周囲の住宅が暗めの色が多い場合は、目立ちやすいので気をつけましょう。
グレー
グレーは落ち着いた大人っぽい雰囲気が出せる色で、高級感やモダンなイメージになります。薄いグレーになるほど清潔感が出ますし、濃いグレーになるほど重厚感が出せます。
明るい色やモノトーンなど幅広い色との組み合わせも抜群です。また汚れが目立ちにくいという特徴があり、汚れやコケが原因の変色に強くなっています。
築年数別家の塗装の費用相場
築年数(30坪) | 塗装費用相場 |
~10年 | 90万円 |
10~29年 | 100万円 |
30年~ | 110万円 |
塗装の費用相場は築年数で差が出てきます。30坪の家を例にすると築年数が10年以下であれば90万円程度、10~29年の場合は100万円程度、30年以上なら110万円程度が相場となります。
ほとんどの塗料は15年が耐用年数となっていて、耐用年数を超えても塗り替えない場合はより高い費用が発生してしまうのです。また家の塗装を塗り替えずに放置していると、大規模な張替えや下地補修などが必要になることもあります。
塗り替えに留まらなかった場合は費用相場より100万円以上高くなってしまう可能性もあるので、新築の場合は5年、塗り替え後の場合は10年を目安に塗装業者に診断してもらいましょう。
おわりに
今回は家の塗装は何年経ったら塗り替えるべきなのか解説してきました。基本的に新築の場合は5年を目安にして、一度塗り替えた後は10年を目安にすると良いでしょう。
ただし、住んでいる場所や以前使った塗料などによって塗り替えるべきタイミングは変わってくるので塗装の劣化具合も確認すると、よりベストなタイミングが判断できます。
家の塗装を塗り替えずに放置してしまうと、結果的により高額な費用が発生してしまうので、放置せずに分からなかったり不安な場合は無料で診断してくれる塗装業者に相談することをおすすめします。