早朝、仕事で使っているプレハブに行くと、床がひどく濡れているという状況があります。昨日の雨がトタン屋根から雨漏りとしてポタポタと落ちているのです。
おそらくこの記事が目に留まった人も、現在進行形でトタン屋根の雨漏りに困っていることでしょう。
できれば早急に修理する方法がないかと考えているはずです。
この記事では自分でできるトタン屋根の修理方法を解説しています。業者に修理依頼するべき状況についても紹介しているので、参考にしてみてください。
トタン屋根の雨漏りを自分で修理する方法
ここではトタン屋根の雨漏りを自分で修理する方法を解説します。
テーピングで補修
トタン屋根の雨漏りは劣化している箇所をテーピングすることで補修可能です。市販の防水テープを穴が開いている場所や、水が漏れている隙間をふさぐように貼りつけます。
穴や隙間の形状にあわせて防水テープをカットするだけなので、知識がない人でも行いやすい補修方法です。
防水テープは耐久性のあるアルミコーディングが施されてあるタイプを選びましょう。防水テープには屋内外で種類が違うので、必ず「屋外用」を購入してください。
テーピングでの報酬は手軽にできる反面、トタン屋根の劣化が激しいと応急処置としては不十分です。雨漏りしている範囲が広い場合は別の手段を考えましょう。
コーキング剤で隙間を埋める
テーピングよりも耐久性のある補修方法としてコーキングです。ペースト状のウレタンやアクリルなどのコーキング剤を水の漏れている隙間に埋めていきます。
テーピングよりも手間がかかりますが、隙間に埋めたコーキング剤は硬化するため、テーピングよりも確実性が高いです。
しかし、一点だけ注意が必要。補修範囲が広い場合、大量のコーキング剤が必要となってきます。トタン屋根の劣化具合によっては業者に修理を依頼するよりも予算が高額になるでしょう。
自らコーキングで補修するかどうかの見極めが重要です。
ビニールシートで応急処置
すぐにテーピングやコーキングの道具を用意できないとき、リアルタイムで雨が降っているときはビニールシートをかぶせて応急処置をしましょう。
トタン屋根の広範囲にビニールシートをかぶせ、ロープなどで補強します。強風で飛ばされないように重石を乗せるのもいいです。
ただし、リアルタイムで雨漏りが起きているときは悪天候の場合がほとんどでしょう。トタン屋根の上が滑りやすくなっていたり、強風で姿勢が安定しないことがあります。
ビニールシートの設置自体が危険なときは無理をせず、室内の被害を抑えるように重要なものを避難させるなどの工夫をしてください。
トタン屋根が雨漏りする原因
ここではトタン屋根に雨漏りが生じている原因を解説します。
雨水によるサビ
トタン屋根の雨漏りの原因で最も多いのがサビによるものです。
トタン屋根はサビやすい金属の素材で作られていることがほとんど。そのため、長い期間、雨水にさらされているとサビが生じ、耐久性がもろくなります。
もろくなった箇所は雨水によってさらに浸食され、知らない間に穴やヒビ割れになります。
サビは定期的にトタン屋根を塗装しなおすことで予防可能です。雨漏りを修理したあとは、2年~3年置きを目安に塗りなおしてみるといいでしょう。
振動による結合部のズレ
トタン屋根の結合部のズレも雨漏りの原因です。
トタン屋根はいくつもの鋼板を重ねて全体を形成しているため、各所に結合部があります。地震や強風で大きな振動が加わると、結合部にズレが生じ、隙間が広がっていくのです。
屋根自体が新しくても、直近で地震や台風が起こった場合は異変がないかチェックしたほうがいいでしょう。
経年劣化
トタン屋根が古くなりすぎていることも、雨漏りの原因です。一般的なトタン屋根の耐用年数は10年から20年といわれています。
古くなったトタン屋根はボルトが緩んで隙間が開いていたり、ちょっとしたことで破損するほど耐久性が低下しています。
現在、雨漏りしている屋根が古いものであれば、寿命が来ていると考えたほうがいいでしょう。
トタン屋根の修理を業者に依頼したほうがいい状況
ここではトタン屋根を自分で修理せずに業者に依頼したほうがいい状況を紹介します。
サビている箇所が広い
サビている箇所が広いときは業者に修理依頼したほうがコスパが良いことがあります。自分で修理できないことはないですが、テーピングやコーキングの道具に出費がかさむでしょう。
また、広範囲がサビているトタン屋根は耐久性が大きく低下しているため、雨漏りの再発が予想されます。
思い切って新しい屋根と交換したほうが、結果的に予算を抑えられることが多いです。自分で修理するのは時間がかかりそうだと感じたときは素直に交換してもらいましょう。
大きく欠損している
トタン屋根が大きく欠損しているときは確実に業者に修理依頼してください。
たとえば、サビている部分が崩れて大きな穴になっていると、テーピングなどで完全に修理することは難しいです。場合によっては新しく交換したほうがいいこともあります。
まずはビニールシートなどで応急処置をして、業者に部分補修で済むのか、新規交換になるのかチェックしてもらいましょう。
施工から10年が経過している
施工から10年以上経過しているトタン屋根は耐用年数が過ぎている可能性があります。この場合も業者に修理依頼を出したほうがいいでしょう。
仮に自分で修理できそうと思っても、見た目以上に劣化が進んでいることがあります。
たとえ現在、雨漏りが起きていなくても、遅かれ早かれトラブルが発生するので、早めに交換するのがおすすめです。
トタン屋根の雨漏り修理を業者に依頼するときの予算
ここではトタン屋根の雨漏り修理を業者に依頼するときの予算について説明します。
部分補修の場合
劣化している部分が小さく、部分補修で済む場合は2万~3万あたりが平均予算です。自分でテーピングやコーキングをするより、高額と感じることがあるでしょう。
ただし、部分補修と同時に各種点検や保全も依頼すれば、相対的な価格を安く抑えられることができます。
プロに依頼する以上は自分で気づいていない劣化箇所がないかを見てもらうことが重要です。
カバー工法の場合
トタン屋根をカバー工法で修理する場合、建坪40坪で70万~90万ほどが目安の予算です。カバー工法とは既存の屋根の上に新しい屋根を取り付ける修理方法。
古い屋根を取り外す場合、撤去費用が伴うので、新規に交換するより安いというメリットがあります。ただし、屋根の劣化具合や形状によっては施工できないことも。古い屋根と新しい屋根の結合部が緩みやすいデメリットもあります。
カバー工法で修理するかどうかは業者のアドバイスを聞いて決めるといいでしょう。
新規に取り付けする場合
古いトタン屋根を撤去して新しく取り付ける場合は、建坪40坪で100万円前後の予算が目安です。
他の修理方法よりも必要予算が多いですが、雨漏りを防ぐには最も確実な方法といえます。施工過程で屋根に隠れていた劣化箇所を見つけやすいのもメリットです。
建物全体の耐久性を復活させることができるので、将来も長く使っていくのであれば結果的にコスパが良いともいえます。
利用予定が数年程度であれば、前述したカバー工法で済ませたほうがいいこともあります。利用状況に応じて業者と相談してみるといいでしょう。
トタン屋根の雨漏りはテーピングなどで早めの処置を
トタン屋根の雨漏り修理について解説してきました。トタン屋根から雨漏りが続いていると、内装にまで被害が出ます。できれば、この記事で説明した方法を参考に早めに対処をしてください。
雨漏りがあまりにひどいときは応急処置の後、業者に修理を依頼しましょう。プロの目線から劣化具合を適切に判断してもらうことが大事です。