2台のカウンターが平行に置かれたII型キッチンは、作業スペースが広い上に作業動線が短いといったメリットがあります。しかし、実際のところどうなのでしょうか。この記事では、これからII型キッチンを導入しようか悩んでいる方向けに、設置費用や主なメーカーなどについて紹介します。
II型キッチンの設置費用
II型キッチンの設置費用は、60万円から140万円までの間が相場とされています。これは導入するキッチンの本体価格や施工費用によって料金が変動しまうため、相場の幅も広いです。
できる限り安く済ませたいのであれば、複数の会社に見積もってもらいましょう。そうすることで各社の料金や施工内容などを比較することができ、どこが自分に合っているのか見つけやすくなります。ただし、あまりにも安すぎるところは悪徳業者である可能性もあるため、できる限り相場に近い業者をおすすめします。
II型キッチンの主なメーカー
II型キッチンはLIXILやPanasonic、sanwacompanyなどのメーカーがあります。ここでは、そのような主なメーカーをいくつかピックアップして紹介します。
どうしてメーカー選びが大切なの?
あまりキッチンに詳しくない方にとっては、「キッチンのメーカーなんてそこまで違いが無いのでは?」と思うかもしれません。しかし、そのような考えは間違っています。各メーカーによって重視しているポイントや性能が異なっており、きちんと選ぶことで快適なII型キッチンを見つけられます。
コスト重視ならLIXIL(リクシル)
上記で紹介したように、II型キッチンはかなりの費用がかかります。そのため、できる限り費用を抑えたいと思うことでしょう。もしそうであれば、LIXILがおすすめです。
LIXILはリーズナブルながらも幅広いデザインのキッチンを用意。家の雰囲気や好みに合わせて、お気に入りのキッチンを選べます。また、大容量のキャビネットや小物ポケットなどの収納に関する工夫もあり、「キッチンがゴチャゴチャすることを避けたい!」と考えている方にもぴったりです。
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主婦のことを考えるPanasonic(パナソニック)
Panasonicは、生活者へのアンケートや女性社員も参加した開発などを行うことにより、できる限り主婦のことを考えた住宅設備を目指しています。システムキッチンに関しては高性能で、掃除が楽な「スキマレスシンク」や横並びの「トリプルワイドガス/トリプルワイドIH」などが特徴です。
さらにシリーズごとで魅力が異なります。例えば、「L-CLASS KITCHEN」の場合は高級なキッチンを求めている方向けであり、スタンダードなものを求めている場合は「Lacucina(ラクシーナ)」が向いています。
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カラーバリエーションが豊富なTOCLAS(トクラス)
TOCLASは、楽器やバイクで有名なヤマハのグループ会社。楽器とキッチンに関係性があるのかどうか不思議に思うかもしれませんが、実際に楽器製造のノウハウを活かして開発した部分もあります。
TOCLASの魅力的なポイントとしては、豊富なカラーバリエーションです。100色以上も揃えているため、家の雰囲気に合ったカラーのキッチンを見つけられます。もしTOCLASのキッチンを検討しているのであれば、機能性だけではなく色にもこだわってみましょう。
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ホーロー製ならタカラスタンダード
タカラスタンダードの場合、ホーロー製キッチンの人気が高いです。ホーロー製は熱や湿気に強い上に掃除がしやすいという利点があります。根強いファンもいるため、「キッチンを選ぶならホーロー!」と考えている方もいるかもしれません。
タカラスタンダードのキッチンとしては、「レミュー」がおすすめ。さまざまなホーロー製キッチンの中でもトップクラスの製品であり、収納スペースも大きいです。そのため、さまざまな道具を綺麗に片付けたい方にも向いています。
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機能性とデザイン性重視のsanwacompany(サンワカンパニー)
sanwacompanyは機能性だけではなく、デザイン性も重視しているメーカーです。デザインはシンプルであり、洗練された雰囲気を目指す方におすすめ。コストも高くないことから、LIXIL同様にリーズナブルなものを求めている方にもぴったりでしょう。
また、sanwacompanyには無印良品とのコラボキッチンもあります。sanwacompanyのノウハウと無印良品の考え方を組み合わせたキッチンは、さまざまな暮らし方に合わせやすいです。
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ステンレスが得意なクリナップ
ステンレス製のキッチンを探している方には、クリナップがおすすめ。そもそもステンレスは、熱や臭いなどに強く、手入れの手間もそこまでかかりません。クリナップでは多くのキッチンに対して、質の高いステンレスを使用。シリーズによってワークトップだけではなく、キャビネットもステンレス製にできます。
ちなみにクリナップの公式サイトでは、II型キッチンに関するレイアウトをいくつか紹介しています。どのようなレイアウトにすれば良いのか迷った時に、ぜひ参考にしてみましょう。
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独自なデザインを求めるならWOODONE(ウッドワン)
デザイン性重視ならば、WOODONEはチェックしておくべきメーカーです。建材メーカーとしても有名なWOODONEは、システムキッチンにも無垢材を使用しています。
特に「su:iji(スイージー)」は、WOODONEのキッチンを語る上では欠かせない存在。ウォールナットやオークなどの無垢材を選ぶことができ、組み合わせ方によって雰囲気を変えられます。
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II型キッチン以外の選択もアリ
キッチンのタイプはさまざまあり、II型キッチンだけが優れているわけではありません。家の広さや雰囲気次第では、他のタイプのほうが合っている場合もあるでしょう。そこで、II型キッチン以外のタイプに関して紹介します。
ベーシックなI型
I型は、シンクと加熱機器を横に並べた一般的なキッチンです。シンプルながらも機能性は問題なく、他のタイプよりもリーズナブル。ただし、開放感の少なさや横への動線が長くなるといった欠点もあります。
コミュニケーションが楽しめるペニンシュラ型(対面式)
家族や恋人とのコミュニケーションを楽しみたい場合には、ペニンシュラ型が良いでしょう。対面式とも呼ばれるこのタイプは、キッチン本体の左右どちらかが壁に付いており、まるで半島のような見た目からペニンシュラ(日本語で半島という意味)と呼ばれています。
リビングとの繋がりや開放感があるタイプですが、臭いが部屋に広がりやすかったり油ハネが心配になったりなどのデメリットもあります。
壁に接しないアイランド型
アイランド型は壁に接しないキッチンのことを指し、キッチンの周りを自由に移動できます。こちらのメリットはペニンシュラ型とほぼ同じであり、その上レイアウトとの自由度が高いという良さもあります。
欠点としては、広いスペースが求められることや臭いが広がりやすいことなど。こちらもペニンシュラ型とほぼ同じものです。
スムーズに料理したいならL型
動線を短くしてスムーズに料理したい方には、L型キッチンが向いています。名前通りキッチンをL字型に組んだタイプで、アイランド型と組み合わせることも。メリットは上記で紹介したようなことだけではなく、作業スペースが広くなることも挙げられます。
反対にデメリットは、コーナー部分が活用しにくかったり広いスペースが必要だったりなど。また、冷蔵庫の配置も重要になってくるため、このことも含めて検討してみましょう。
せっかくのキッチン、綺麗に保つコツは?
せっかくII型キッチンを導入するのであれば、できる限り綺麗に保ちたいですよね。ただ、具体的にどのようなことをすればいいのでしょうか。
サッと掃除しやすくしておく
掃除がしやすいキッチンにしておけば、ちょっとした時間でサッと掃除できます。気軽に掃除しやすくするためにも、キッチンのすぐ近くにほうきや隙間用のブラシなどを用意しておくと良いでしょう。
キッチン関連グッズは掃除しやすいものを
マットといったキッチンの関連グッズは、できる限り掃除しやすいものを選ぶのがおすすめ。そうすることで、汚れても簡単に拭き取れます。反対に掃除しにくいものであれば、汚れを落とすために大変な努力をしなければなりません。
汚れの性質を把握しておく
汚れには酸性とアルカリ性があります。性質さえ分かればその反対の洗剤を使うことにより、中和によって落としやすくなります。なお、油汚れは酸性で水垢はアルカリ性の汚れです。
また、ガンコな汚れに対しては一旦ヘラやタワシなどで削った後に洗剤を利用するのがおすすめ。いきなり洗剤を使っても、なかなか汚れに染み込みません。
収納を活用して無駄なものを置かない
II型キッチンはおしゃれな雰囲気を醸し出してくれる存在でもあるため、必要なもの以外は置かないようにしましょう。せっかく収納スペースが多いキッチンですので、フル活用して物を片付けるのがおすすめです。
効率よく片付けたいのであれば、100円ショップを活用しましょう。100均のアイテムは、収納テクニックとして活用できます。テレビやネットでも紹介されていることもあり、既に知っている方もいることでしょう。
シンクは毎日掃除して手間を減らす
シンクは何もしていないと、段々と汚れてしまいます。日頃掃除しておけば短時間で綺麗なシンクを保てるため、食器と同じタイミングで掃除しておきましょう。
掃除方法としては、重曹や食器を洗う際に残ってしまった泡などを活用して優しく磨いていきます。なお、オレンジの皮やお茶パックなどもシンク掃除で使えます。
しっかり考えた上でII型キッチンを導入しよう
今回は、II型キッチンの費用や主なメーカーなどについて紹介しました。II型キッチンのメーカーは数多くあり、それぞれ魅力的なポイントが異なります。だからこそ、しっかりと比較した上で選んでみることをおすすめします。
また、II型キッチンを設置した際は記事後半で紹介した掃除方法を活用してみてください。常に綺麗なキッチンであれば、毎日快適に料理を楽しめるでしょう。