持ち家がある人でも、屋根塗装の費用相場を知っている人は少ないですよね。適正な屋根塗装の費用相場を知っておくことで、悪徳業者や詐欺業者に騙されることもなくなるので、知らない人はぜひ知っておきましょう。
今回は屋根材・塗料別の屋根塗装の費用相場や、屋根塗装にかかる費用を抑えるポイントをご紹介していきます。屋根塗装の工事を行うか考えている人や、見積もりが適正価格か知りたい人は参考にしてください。
屋根材・塗料別の屋根塗装の費用相場
早速、屋根材・塗料別の屋根塗装の費用相場をご紹介していきます。適正な費用相場を知っておくことで、見積もり費用が正しいのか、ご自身で判断できるようになるため、覚えておきましょう。
トタン屋根の費用相場
塗料の種類 | 平米単価 |
---|---|
アクリル系塗料 | 1,200円~1,400円 |
ウレタン系塗料 | 1,800円~2,000円 |
シリコン系塗料 | 1,800円~2,200円 |
フッ素系塗料 | 3,300円~4,500円 |
遮熱・断熱塗料 | 3,300円~4,500円 |
トタン屋根の費用相場は上記になります。アクリル系塗料は1,200円~1,400円、ウレタン系塗料は1,800円~2,000円、シリコン系塗料は1,800円~2,200円、フッ素系塗料は3,300円~4,500円、遮熱・断熱塗料は3,300~4,500円が相場です。
アクリル系塗料を選ぶと、最も塗装費用を抑えられますが、その分耐用年数は短くなっているため、塗り替えの頻度は高くなってしまいます。予算に合わせて、できるだけ長く使える塗料を選ぶことをおすすめします。
スレート屋根の費用相場
塗料の種類 | 平米単価 |
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アクリル系塗料 | 700円~1,000円 |
ウレタン系塗料 | 1,500円~2,000円 |
シリコン系塗料 | 1,800円~2,500円 |
フッ素系塗料 | 3,300円~4,500円 |
遮熱・断熱塗料 | 3,300円~4,500円 |
スレート屋根は、コロニアルやカラーベストと言われることもある屋根のことです。厳密には異なるものですが、どの名称で言われても、同じ意味だと解釈して問題ありません。
スレート屋根の費用相場は、アクリル系塗料は700円~1,000円、ウレタン系塗料は1,500円~2,000円、シリコン系塗料は1,800円~2,500円、フッ素系塗料は3,300円~4,500円、遮熱・断熱塗料は3,300円~4,500円となります。
セメント瓦の費用相場
塗料の種類 | 平米単価 |
---|---|
アクリル系塗料 | 700円~1,000円 |
ウレタン系塗料 | 1,800円~2,000円 |
シリコン系塗料 | 2,300円~2,500円 |
フッ素系塗料 | 3,000円~3,500円 |
遮熱・断熱塗料 | 3,500円~4,500円 |
セメント瓦の費用相場は、アクリル毛糸料が700円~1,000円、ウレタン系塗料が1,800円~2,000円、シリコン系塗料が2,300円~2,500円、フッ素系塗料が3,000円~3,500円、遮熱・断熱塗料が3,500円~4,500です。
スレート屋根と近い費用相場ですが、塗料によって違いはあるので、しっかりと確認しておきましょう。
30坪の屋根の塗料別費用相場と塗り替え時期
30坪の屋根の塗料別費用相場と塗り替え時期は以下になります。
塗料 | 塗り替え時期 | 費用相場(30坪) |
---|---|---|
アクリル | 2~3年 | 5万円 |
ウレタン | 5~7年 | 10万円 |
シリコン | 7~12年 | 15万円 |
フッ素 | 15~20年 | 25万円 |
遮熱 | 15~20年 | 25万円 |
アクリルは費用相場は5万円程度ですが、塗り替え時期が2~3年です。遮熱塗料と比べた場合、遮熱は25万円かかりますが、塗り替え時期は15~20年なので、20年使うことを考えると、アクリルの方が高くなってしまいます。
今回だけコストを抑えたいという場合は、アクリルでも良いでしょうが、将来のことも考えてコストを抑えたいという場合は、遮熱塗料やフッ素塗料の方が安くなることを覚えておきましょう。
屋根の塗装費用をできるだけ抑えるポイント
ここからは、屋根の塗装費用をできるだけ安く抑えるためのポイントをご紹介していきます。ちょっとした工夫や選び方の違いで、屋根の塗装費用は変わってきてしまうため、参考にしてください。
金額が高い塗料の方が長く使える
今回は塗料別の費用相場をご紹介しましたが、安い塗料ほど、耐用年数が短く、頻繁に塗り替える必要があります。塗り替え工事では、足場工事代なども発生するため、工事の回数が多いほど、トータル費用は高くなってしまいます。
1回の金額だけ見ると、遮熱塗料などの方が高くなりますが、15年使い続けられるのに対し、アクリルは2~3年程度で塗り替える必要があるため、トータル費用ではアクリルの方が高くなってしまいます。
今回だけ予算が用意できないから、アクリル塗料が良いという人は別ですが、今後のことも考えてトータルを抑えたい人で、ある程度予算を用意できる人は、予めグレードが高い塗料を選びましょう。
外壁とまとめて塗装する
屋根塗装を行うときに、合わせて外壁塗装も行うことで、トータルの費用を抑えることができます。屋根塗装と外壁塗装を別々に行う場合は、どちらの足場工事代が発生してしまいますが、同時に行うことで足場工事代が1回分で済みます。
屋根だけではなく、外壁の劣化が目立ってきている場合は、結果的に費用を抑えられるため、築10年以上経っていて、1度も塗り替えていないという人は、一緒に塗り替えることも検討しましょう。
塗装の専門業者に依頼する
ハウスメーカーなどに屋根塗装を依頼するよりも、塗装の専門業者に直接依頼したほうが、同じ品質のまま価格は安く抑えられます。ハウスメーカーなどを経由して依頼する場合も、ハウスメーカーから専門業者に依頼して工事に来ることがほとんどです。
ですが、ハウスメーカーを経由した分、中間マージンなどが発生してしまうため、支払う料金は高くなってしまいます。工事の品質は変わらないため、できるだけ直接依頼していきましょう。
複数の業者から見積もりを取る
初めて屋根塗装を行う場合は、信頼できる業者を見つけるためにも、複数の業者から見積もりを取りましょう。屋根塗装にかかる費用として「材料費」「労務費」「諸経費」がありますが、この3要素は業者によって異なるため、費用も変わってきます。
できれば3社以上の業者に見積を依頼することで、費用や対応の誠実さなどを比べられます。また、複数の業者から見積もりをとることで、悪徳業者を見極められることも多いです。
悪徳業者を見極めるポイント
- 10万円以上の値引きがある
- 急いで契約しようとする
- 契約書を発行しない
- 下請けや孫請け業者
上記に当てはまる業者は悪徳業者である可能性が高いです。10万円以上値引きしてくれると聞くと、良い業者だと思ってしまいがちですが、実際の相場より高い費用を提示した上で、値引きしてくるため、実際には全く安くありません。
また、悪徳業者の場合、塗装工事自体をきちんと行わない可能性もあるため、耐用年数10年だと聞いたのに、2年で塗り替える必要が出てくることもあります。悪徳業者に引っかからないためにも、上記のポイントは覚えておきましょう。
優良業者を見極めるポイント
- 地域密着型の業者
- 費用相場に近い見積もりを出す
- 丁寧に話を聞いて要望通りにしようとしてくれる
- すべての契約書を発行してくれる
- お客様の声を見せてくれる
反対に上記に当てはまる業者は、優良業者であることが多いです。見積もりを取った段階や、話を聞いた段階で上記に当てはまった場合は、安心して依頼しましょう。
閑散期に依頼する
屋根などの塗装工事は7月~9月、12月~2月あたりが閑散期になります。この時期に屋根の塗装を依頼すると、他の季節より安く屋根の塗装が行える可能性があります。
ただし、依頼してすぐに工事ができるわけではないため、閑散期の1~2ヶ月前に業者に相談してください。
自治体の助成金を利用する
今回ご紹介した屋根の塗料の中でも、遮熱塗料は費用が高くなっていましたが、遮熱塗料は省エネ効果が期待できる塗料のため、自治体などの補助金や助成金が受け取れる可能性があります。
自治体によって、補助金や助成金の制度を行っているのか変わってくるため、一度住んでいる地域の自治体に確認してみましょう。
塗り替える時期を見極める
業者に、屋根塗装を勧められた場合、本当に屋根塗装をしなければいけないのかわからないでしょう。基本的に屋根塗装は10年程度が目安とされていますが、塗料によって塗り替え時期は変わってきます。
今回の記事でもご紹介しましたが、アクリル塗料は2~3年で塗り替えるべきですが、遮熱塗料は15年~20年は塗り替える必要はありません。なので、本当に屋根を塗り替えるべきなのか見極める必要があります。
- 屋根を触ると手に粉がつく
- 色あせ
- カビ・藻の発生
- 塗膜が剥がれている
- 瓦が沿っている
- 瓦が割れている
- 釘や金具が抜けている
上記のような症状が見られた場合は、屋根塗装を行うべき時期なので、できるだけ早めに業者に相談しましょう。
屋根の色にも注意する
お住まいの地域によっては「景観ガイドライン」というものが定められていて、使用できる屋根色が決められている可能性があります。地域によって変わってきますが、明るい色などが使えないことも多いです。
仮に、許可されていない色を使用した場合は、塗り替える必要が出てくるため、費用がさらに発生してしまいます。心配な人は、地域の景観ガイドラインを調べておくか、地域密着型の業者に依頼しましょう。
まとめ
今回は屋根塗装の費用相場や、屋根塗装にかかる費用を抑えるためのポイントをご紹介してきました。屋根塗装は、屋根材や塗料によって費用は変わってくるため、一度自宅の屋根材や塗料を確認してみましょう。
トタン屋根の場合、平米単価1,200円~4,500円、スレート屋根の場合、平米単価700円~4,500円、セメント瓦の場合、平米単価700円~4,500円となっています。
ただし、安い塗料の場合は、塗り替え時期が2~3年なのに対して、高い塗料は塗り替え時期が15~20年です。一時的には安い塗料の方がお得になりますが、長く住み続ける場合は、高い塗料の方が結果的に安くなることも多いです。
自分一人や家族だけでは、選びにくいという場合は、業者に相談して正しい見積もりを出してもらいましょう。業者に相談するときは、1社だけではなく3社以上の業者に見積もりを出してもらうと、自分に合った業者が見つかりやすいですよ。