トイレの壁紙が古ぼけていたり、剝がれていたりすると、それだけで清潔感が失われるものです。壁紙の状態が悪くてもトイレは使えますが、気分は良くありませんよね。そんな時は壁紙をリフォームで一新しましょう。
デザインを決めるポイントをおさえて、機能性が高い壁紙を上手に使うだけで、驚くほど快適なトイレに生まれ変わります。スタイリッシュで快適なトイレにするために、壁紙のリフォームにチャレンジしてください。
トイレの壁紙を選ぶポイント
トイレの空間を演出するポイントをお伝えします。トイレの雰囲気は、壁紙の色調や柄で大きく変わります。個性的なデザインにするのも良いのですが、できるだけ落ち着けるような空間に仕上げるのがコツです。
また精神的にリラックスしないと用が足せないので、安心感を与えてくれる作りにしなければいけません。トイレはパーソナルスペースとして最適な空間ですから、居心地の良さを第一に考えましょう。
ベースカラーを選ぶ
一般的なトイレは四方を壁で囲まれているので、室内の大部分が壁紙で覆われています。あまり濃い色調では圧迫感を受けるため、落ち着いた気分になれません。よってできるだけ淡い色の壁紙を選びましょう。
できればスタンダードな白やベージュの他に、淡いピンクやグレー、水色などをベースカラーとしてください。清潔感が得られると同時に、狭さを感じさせない室内に仕上げられます。またトイレ本体と同系色にすれば、違和感のない空間を演出できるでしょう。
柄物なら淡い小さいものを
柄物の壁紙の場合も控えめなものを選びましょう。柄が大きくてハッキリしたデザインは、濃い色調と同様に圧迫感を与えてしまいます。また隅の継ぎ目で柄を合わせにくいので、上手く仕上げないとアンバランスなデザインになってしまいます。
また狭い空間で目の前に大きな柄があると、なかなかリラックスできません。個性的なデザインで冒険したい方もいると思いますが、淡い小さな柄の壁紙を使った飽きの来ない空間作りをおすすめします。
アクセントクロスが変化を演出
平凡なデザインにはしたくないけれど、落ち着いた雰囲気も壊したくない。そんな方におすすめなのが、壁の一面だけを印象的に演出するアクセントクロスです。濃い色調やハッキリした柄物の壁紙でも、貼り方次第ではインパクトと落ち着きを両立できます。
レイアウトのポイントは、洋式便器に腰掛けた状態で、正面以外の一面をアクセントクロスで飾るようにします。他の壁紙を淡い色調にすれば、アクセントクロスの柄や色が際立って、個性的でおしゃれなトイレに仕上げられるでしょう。
床材も変えましょう
壁紙を変えても床材がそのままでは、室内のイメージがちぐはぐになってしまいます。ただしトイレでは床面が一番汚れる場所ですので、デザイン性だけでなくお手入れのしやすさも考えて材質を選びましょう。
フロアタイルやフローリング、タイルなどの素材がありますが、汚れが付きにくくお手入れもかんたんな、クッションフロアが普及しています。なおフローリングは水に弱いので、表面がコーティングされた素材を選んでください。
トイレの壁紙は機能性が大切
トイレは清潔であることが第一です。しかし毎日使う場所ですから、お手入れはできるだけカンタンに済ませたいですよね。そんな時は機能性に富んだトイレの壁紙にリフォームすれば、サッとお掃除できてしまいます。
汚れだけでなく、気になるニオイやバイ菌に強い壁紙もあるので、消臭や殺菌の手間もはぶけます。高機能な壁紙同士を上手に選んで組み合わせるだけで、手間をかけずにトイレを清潔に保てるでしょう。
消臭機能
トイレで用を足すとき換気扇を使うと思いますが、どうしても臭いが残ってしまいます。また長い間使い続けられたトイレでは、壁紙自体がアンモニア臭などが染み込んでしまい、いつまでも臭い状態になりがちです。
消臭機能を持っている壁紙を使えば、臭いの原因と表面の消臭剤が反応して、嫌な臭いを消してくれます。一度新しいものに張り替えれば、約10年間は効果が持続する優れものです。臭いの蓄積も防いでくれますので、トイレを気持ちよく使うための欠かせない性能です。
汚れ防止機能
トイレは汚れやすい場所なので、こまめなお手入れが必要です。特に小さな子供やお年寄りがいる場合は、壁紙まで汚してしまうアクシデントが起きるので、カンタンなお掃除でキレイにできる環境が必要です。
汚れ防止機能が付いた壁紙は、表面に特殊な処理を施していますので、水拭きだけでカンタンに汚れが落ちてしまいます。しつこい汚れでも、中性洗剤を使えば無理なくキレイにできます。表面をこすりすぎてボロボロになることもないので、壁紙が破れてしまう心配はありません。
抗菌機能
トイレでは尿の飛沫が壁紙に付着して、菌が増殖するリスクが高くなります。飛び散った尿でも飛沫感染が起こる可能性があるので、トイレでも感染症の予防対策が必要です。
抗菌機能を持った壁紙は、表面にある抗菌剤で菌の増加を食い止めます。トイレのような狭い空間では、菌が増殖すると感染リスクが高まるので、抗菌対策は非常に重要です。汚れが付きにくい表面の加工とセットの場合が多いので、こまめな掃除だけで抗菌と汚れの対策が同時に対応できます。
調湿機能
トイレは窓が小さく狭い空間なので、湿気が溜まりやすい場所です。梅雨時の湿度や冬場の結露が原因で、壁紙がカビだらけになることもあります。建物を長持ちさせるには湿度調整が欠かせないので、壁紙にも調湿機能が備わるようになりました。
壁紙自体が湿度を調整するので、部屋の湿度が高ければ水分を吸い込み、湿度が下がると室内に水分を吐き出します。性能に限界はありますが、トイレの湿気で困っているのであれば、調湿機能付きの壁紙を使う価値はあるでしょう。
トイレの壁紙をおしゃれにリフォーム
トイレの壁紙をリフォームするのであれば、今までのデザインと同じでは変化がありません。どうせなら遊び心を取り入れて、以前よりオシャレにするのも良いでしょう。
変化を楽しむ要素を取り入れつつ、落ち着いた空間を演出するには、それなりのテクニックが必要です。しかし壁紙を選ぶポイントさえわかれば、素材を組み合わせるだけなので、それほど難しいことではありません。
色調で個性を演出
色調が腸の活動に影響することをご存知でしょうか。グリーンの壁紙は腸の活動を整え、オレンジや黄色の壁紙は腸の活動を促すと言われています。濃い色調の壁紙でもアクセントクロスとして使うと、個性があふれる空間が作れます。
黄色やオレンジ、緑の壁紙は、淡い色調でも室内全体を飾るのは避けた方が無難です。天井や床に違う色味を取り入れれば、個性は残しつつ落ち着いた印象に仕上げられます。少しくすんだ色遣いにすれば、より安心感が得られるでしょう。
派手な柄物を上手に使う
大きな柄やストライプ柄の壁紙は、広めの空間で使う方がベターです。ただし大きな柄でも、ベースの色調が薄めの白抜きの柄であれば、狭いトイレの側面全体に貼り付けてもさほど圧迫感を受けません。タイル風の壁紙でも同様の印象になります。
大きな花柄やエキゾチックな絵柄の壁紙は、アクセントクロスとして使うとインパクトがバツグンです。リーフ柄も同様の貼り方になりますが、寒色系を使うと大きな面積に貼り付けても落ち着きが保たれます。
タイルとのコンビネーション
タイルと壁紙を組み合わせるだけで、オシャレなイメージを演出できます。床面から腰の高さまでをタイル貼りにすると、一味違った印象に仕上げられます。また手洗いの高さに合わせて帯状にタイルを配置すれば、ワンポイントとして引き締まった空間にできるでしょう。
無地のアクセントクロスを広い面積に貼る場合、タイルと組み合わせると間延びした印象がなくなります。なおタイルには大きさやデザインがあるので、室内全体の仕上がりを考えた素材を選びましょう。
モールディングで格調高く
モールディングとは、室内の壁に施された装飾のことで、壁を額縁のように縁取るデザインの総称です。トイレの壁をモールディングするだけで、洋風で格調の高い空間に仕上がり、オシャレな壁紙の印象を引き立ててくれます。
腰までの高さのモールディングにすると、濃い色調や大きな柄の壁紙の圧迫感を解消してくれます。タイルと同じように、単色のアクセントクロスの印象を引き締める効果も期待できます。
リフォームが上手な業者とは
わざわざトイレの壁紙を変えるのですから、満足できる仕上がりを望むのは当たり前のことです。しかし技術力が乏しくて提案力も弱いリフォーム業者では、こちらの要望通りにならない可能性もあります。
安心して工事を任せるためには、業者の力量の他に様々な要素をチェックする必要があります。ただし業者選びのポイントを意識して、堂々と対応していれば失敗することはありません。一般的なリフォームの相場と工期もお伝えしますので、腕のいい業者選びに活用してください。
施工経験とデザインが豊富
デザイン性の高いリフォームは、施工実績の多さがポイントになります。実績が多いリフォーム業者は、数多くの経験に基づいたアイディアを蓄積しているので、依頼主の要望に柔軟に応えてくれるでしょう。
取り扱った壁紙の種類も多いので、機能性や色調の組み合わせについても、豊富な知識を使って提案してくれます。タイルやモールディングなど、壁紙とコンビネーションさせる装飾についても、豊富な経験をもとに対応してくれるでしょう。
詳細な見積もりを出してくれる
一般的な見積書であれば、部材費と工賃の明細が記載されているので、詳細が一目でわかります。しかし「一式」といった明細表記で、内容が書かれていない見積もりの業者は、価格設定が不適正な場合があるので注意が必要です。よってできるだけ相見積もりを取って、比較するようにしてください。
業者に見積もりを依頼するときは、予算と希望するリフォームの内容を事前に伝えます。参考画像などでイメージを伝えると、予算内で対応できるプランを提示してもらえるでしょう。なお工事費と仕上がりのトラブルを防ぐために、依頼する側の要望はもれなく伝えるようにしてください。
アフターフォローがしっかりしている
壁紙のリフォームでは、施工後の剥がれやシワがトラブルの原因になります。初期の剥がれについてはクレーム対象ですが、シワの場合は壁紙が乾くと取れるので、1週間程度様子を見てください。
時間と共に壁紙が浮き上がってくることもあるので、できれば1年程度の保証期間を設けている業者を選びましょう。
リフォームの相場と工事日数
トイレなどの狭い空間の場合は、壁紙を貼り付ける面積ではなく、1か所あたりの費用として請求されるケースがほとんどです。施工費は壁紙のランクや装飾の追加で変動しますが、一般的な施工費用は2万円からとなっています。
工事日数については、壁紙だけのリフォームなら1日で終了します。タイルやモールディングなどを施工する場合は、1日から2日程度を目安にするといいでしょう。
まとめ
トイレは用を足すだけの場所ではなく、好みのデザインで個性を演出し、オシャレな雰囲気を楽しむパーソナルスペースです。さらに機能性の壁紙でリフォームすると、快適な使い心地のトイレが実現できます。
経験豊富な業者に依頼すれば、満足度の高い空間作りも夢ではありません。普段はあまり意識されないトイレの壁紙ですが、センスが光るリフォームで素敵な模様替えを楽しんでください。
